Fender 70'sの悩み

70年代のフェンダーは会社にとっても激動の年で楽器もその紆余曲折を感じさせる様々な個性があります。悩みは個体によってそれぞれだと思いますが、今回は塗装の剥離のご相談でした。この年代のポリ塗料自体の質の問題なのでしょうか、この年代は特に剥がれがちです。

ヴィンテージ感があってカッコいいですが塗膜の剥離した部分が手に引っ掛かります。これが気になる場合は一度剥がして再塗装するしかありません。今回は併せてフレットの高さも減ってきているとのことでフレット交換も承りました。

ですので作業プランとしてはロゴのあるヘッドトップのみ塗装を残し、それ以外の部分を色合わせ込みの再塗装+フレット交換、という感じです。

フレットを抜き終わりました。

ヘッドトップを残し全ての塗装を剥がします。

なんか普段よりペーパーが目詰まりしやすい気が…。油分を感じます。

これも剥離しやすい原因なのか?

一応再塗装部分はシンナーで脱脂してから塗装を拭くことにしました。

フレットも打ち終わり、塗装へ。

再塗装完了。この年代はヘッドトップのみデカールを貼った後ラッカーが塗布されているため一段階色が濃くなっています。

ですのでそれに倣って再塗装部分は一段階焼け色が薄くなるように調色をしました。

良き雰囲気です。

フレットサイドもきっちり仕上げました。

見た目も音も演奏性も最高な一本に生まれ変わりました。

個人的にとても好みなサウンドでした。(プレベ大好きなのです私)

 

ご依頼ありがとうございました!