ストラトキャスターフレット交換

今回作業のご紹介するのはご相談件数の多いフレット交換。
ボルトオンタイプのローズ指板はフレット交換交換するにも作業がしやすく、リペアマンにとって基本中の基本とも言えるかもしれません。
とはいえ、決して簡単なわけではなくケースバイケースの箇所も自ずと出て来ますので気を引き締めて作業していきます。

今回はオーナー様の理想の演奏性に近づけるべくミディアムサイズのステンレスフレットに交換しました。
ニッケルシルバーの暖かい音質を確保しつつステンレス製のフレットの持つメンテナンスフリーというメリットを兼ね備えたFreedom Custom Guitar Researchの『Warm』ステンレスフレットです。

まずは元のフレットを抜いていきます。
指板材の捲れ防止のためレモンオイルで保湿し、半田ごてで温めつつ抜いていきます。

抜き終わりました。止むを得ずダメージが入ってしまった部分は補修します。

 

指板面のRと直線を整えていきます。
僅かに波打ちの症状が出ていましたのでしっかり修整していきます。

 

R、直線、ペーパーキズを整えフレット溝の状態を調整した後フレット打ちの工程に進んでいきます。

 

フレットを打ち込んだ後は擦り合わせをし、更に精度の高い状態にしていきます。

スレンレスフレットの磨きは一苦労ですが、この輝きが続くと考えれば頑張れます。

 

フレットの高さに合わせてナットも新規製作します。

まずはブランクのボーンナットを底面のRに合わせて加工します。

 

ナットの溝にピッタリとはまるようにナットの厚みを整えた後、フレット高の延長をナットに書きます。
この線を基準に溝を仕上げていくのです。

 

バイス上で仮仕上げ。仮と言いつつ9割くらい仕上がってます。

 

弦を張り、ナット溝の幅や角度を微調整して仕上げます。

 

仕上がったナットがこちら。
ヘッドの塗装のクラッキングもかっこいいです…!

元のフレットより高さのある物へと交換しましたので、弦落ちしないように考慮したフレットエッジの処理が必要です。特にフェンダーはこのあたりの設計がシビアなので注意しなければなりません。

具体的にはサイドを落とす角度を立て気味にしてフレット頂点の有効長を確保。その分ネックを握った時のフレットの存在感が気になってしまうのでエッジの丸めを大きめに仕上げ、手の当たりを柔らかくします。

 

フレットエッジはこのような感じで普段より大きめに丸めます

 

更に作業は続きます。

今回はグリップの艶消し加工も行いました。こちら作業前。

 

こちら作業後。サラッとした手触りでオーナー様にもご満足いただけました。

 

以前から色々とカスタマイズさせていただいているこちらのストラト。キャビティーのシールディング、ピックアップ交換と続き、今回のフレット交換。
更にオーナー様の理想に近づいたようで何よりです!