ネックのリフィニッシュ(オイル→ウレタンへ)Black Water Guitars

日本では殆ど流通していないBlack Water Guitarsをお預かりしました。テキサス州のハンドメイドギターです。

ギターも珍しいのですが、ご依頼の内容も少し珍しく、ネックの匂いをどうにかして欲しいというもの。

現物を見るまでは汚れが原因かな、くらいに思ってましたが、お持ちいただいた楽器はピカピカの新品という感じで匂いの原因は汚れではなさそうでした。

よくよく見て(嗅いで?)みるとネックの塗装で使われているオイルと指板のメキシカンエボニーの匂いが混ざり合って独特の香りを漂わせていることが判明。

ネックのヘッドトップ以外をしっかりと脱脂してオイルを除去、極薄のウレタンサテンフィニッシュを施すことでオイルフィニッシュのようなサラリとした触り心地を維持しつつ匂いを除去する事に成功しました。

 

 

各部木材のクオリティーが素晴らしかったです。キルトメイプルのグレードはご覧の通り。指板のメキシカンエボニーはサップ入りでフレイム杢が出たレア物でしま。
ボディ、ヘッドのトップのみ艶ありの塗装が施され、それ以外はオイルフィニッシュという状態でした。

作業後の指板面。元の質感と変わらないように極薄のウレタンサテンフィニッシュを施しました。

元々オイルフィニッシュだったネックも同様に作業します

フレットにも塗装が乗ってしまうので取り除き、磨き上げます。

ボディバッグは本来のオイルフィニッシュのままですが、ネックのウレタンサテンフィニッシュとの質感の差異は殆どありません。