先日のリペア、汚れたメイプル指板(オイルフィニッシュのもの)を綺麗にして欲しいというご依頼でした。
メイプル指板でオイルフィニッシュという組み合わせでは、もはやの宿命とも言えるこの汚れ。
汚れて使い込まれた雰囲気がカッコいい楽器とそうでない楽器、汚れて使い込まれた雰囲気がカッコいいと思えるかそうでないか、
今回のお客様は共に後者だった為、汚れを綺麗に落とし、ウレタンのサテンフィニッシュで仕上げるという作業を行いました。
ウレタン塗装にすることによりオイルフィニッシュに比べて汚れにくくなります。メイプル指板の汚れでお困りの方は是非ご相談ください。
まずは磨いて汚れを落とします。12フレットまで磨いた写真です。一見綺麗ですが実はまだ汚れは完全に落ちきっていません。
写真左、影の様になっているのが汚れ。写真右は作業後。ひたすら紙ヤスリで磨けば綺麗になるのでしょうが、スキャロップ指板の様になってしまうので、磨きは最小限に留めます。演奏時の押弦により、指の表面に付着する酸化した金属成分が木材のタンニンと反応して、黒く染まっていたようでクエン酸(ポッカの酸っぱいアレです)等を使って木部を傷めないように汚れのみを落とします。
>フィンガーランプも綺麗にして再塗装。こちらは一目瞭然ですね。
スラップ時に指が入り込みすぎないようにするスロープ。こちらはハードメイプルで新規製作しました。全体のデザインに合わせて丸っこい形に。
LAKLAND SL 55-94でした。なぜかUSAだけネックがオイルフィニッシュなのですね。