楽器製作で僕が考えていること、やっていること②

前回のブログに引き続き

 

今回は、塗装~完成までです。

前回はかなり息巻いていましたが、今回は割と大人しめです。笑

写真は吹付け前、マスキングを終えたところです。

 

塗装工程は、集中して丁寧にやる。ということに尽きます。丁寧に吹き付け、丁寧に磨き上げる。シンプルな作業の積み重ねです。

いままで積み上げてきた工程を無にしないよう慎重に行います。

 

今回はナチュラル仕上げ。着色しないので、大幅に見た目は変わりません。

仕上げの良し悪しは、雰囲気というか、パッと見の高級感に大きく影響してきます。

今回はハーフマットフィニッシュ。半艶仕上げです。

 

グロスフィニッシュは、吹付け→磨き上げ、の工程に対し

マットフィニッシュは、吹付けで工程が終わります。

 

工程が多いグロスフィニッシュのほうが大変そうかと思いきや、マットフィニッシュのほうが苦労する場合が多いです。

吹き付けて終わりというのは、ゴミや塵を塗膜に入れずに仕上げなければいけません。グロスフィニッシュなら、最後に入った埃くらいなら磨いて取れちゃいます。

 

日々の掃除と吹付けの際の湿度管理、日々の行い(運)が鍵を握ります。

ノブ、ピックアップカバーをボディの端材から製作。ボディと同素材から作っているので自ずと雰囲気も合います。

続いて組み込み工程。フレットの磨き上げ。

 

フリーダムカスタムギターリサーチ社のステンレスフレット使用しています。

くすみが出ないので、タフな環境でメンテナンスフリーです。

固めのものと柔らかめのものの2種類がありますので、音色の好みに応じてお選びいただけます。

今回は柔らかめのものを使用。

続いて配線作業。できるところはボディの外で配線作業。取り回しがよいですから。

今回は2Vol、パッシブトーン、3Band EQ、アクティブパッシブ切り替えスイッチ、ミドルの切り替え。

プロトタイプなのでコントロール多めです。

 

黒い箱の中にはプリアンプの基盤が入っています。

続いてシールディングです。

銅箔テープで縁取り、導電塗料を塗ります。アクティブベースにはシールディング必須です。

元々配線してあったものをキャビティ内に移します。

ピックアップ、バッテリーからの配線をし、完了。

その後弦張り、セットアップして完成です。

と、ここまで書きましたが、実はこの楽器は既に工房にはありません…(受注生産になります)

東京の吉祥寺にあるギターショップ、Akkord Guitarsさんにてお取り扱いいただいております。

試奏も可能ですので、お近くの方是非お試しください!

 

このベースの詳細はこちら

 

Akkord Guitars

東京都武蔵野市吉祥寺東町2-10-2村井ビルB1

TEL:0422-27-1159