YAMAHA L-10のリペアです。
L-10は1970年代後半~1980年代に生産されていた、TOPエゾ松、SIDE&BACKマダガスカルローズウッド、オール単板仕様のアコースティックギターです。
中古市場でも人気のある機種の一つです。
今回のご要望は
・ブレイシング剥がれの修理
・弾きやすいようにセットアップ
この二点です。
トップ起きの症状も見受けられたので、ご相談の結果、細い弦に張り替え、それに合わせてセットアップするということになりました。
ブレイシング剥がれ。浮いた隙間に紙が入ります。
放っておくとボディの強度の低下、雑音の発生など、良いことはありません。
浮いていた箇所に接着剤を流し込み、ボディ内部からジャッキアップ。
ジャッキアップした力が逃げないように、ボディの外からも軽く押さえます。
ビビりが出ている箇所があったので、フレットすり合わせを行いました。
細い弦に合わせてナットも新規製作しました。
細い弦に張り替えても、レスポンスの良さは失われず、とても良い音でした。