アコースティックギターリペア④

YAMAHA L-10のリペアです。

L-10は1970年代後半~1980年代に生産されていた、TOPエゾ松、SIDE&BACKマダガスカルローズウッド、オール単板仕様のアコースティックギターです。


中古市場でも人気のある機種の一つです。

今回のご要望は

・ブレイシング剥がれの修理

・弾きやすいようにセットアップ

この二点です。

 

トップ起きの症状も見受けられたので、ご相談の結果、細い弦に張り替え、それに合わせてセットアップするということになりました。



ブレイシング剥がれ。浮いた隙間に紙が入ります。

 放っておくとボディの強度の低下、雑音の発生など、良いことはありません。




浮いていた箇所に接着剤を流し込み、ボディ内部からジャッキアップ。

ジャッキアップした力が逃げないように、ボディの外からも軽く押さえます。




ビビりが出ている箇所があったので、フレットすり合わせを行いました。

細い弦に合わせてナットも新規製作しました。


細い弦に張り替えても、レスポンスの良さは失われず、とても良い音でした。